INFORMATION

新着情報

ドライブレコーダーのSDカードは大丈夫ですか?

SDカードは消耗品です。

信じられないでしょうし、衝撃的かもしれませんが・・・

 

最初に重要なことを箇条書きにします。

・ドライブレコーダーに使用するSDカードは消耗品と割りきり、取扱説明書に記載されている推奨交換期間で交換する。
・定期的にドラレコ画像を再生し、正しく記録されているか確認する。怪しいと感じたら、推奨交換期間内であったとしても新しいSDカードに交換する。
・購入するSDカードは、「車載用」「高耐久」を謳ったものを選ぶようにする。(その分、お値段は高いです。格安品を選ぶ場合はリスクをよく考えて)

ここから先は、上記3点の「なぜ?」が書いてあります。
上記3点にご納得いただけたなら、この続きは読んでいただく必要はありません。

 

万が一のアクシデントの際に、その瞬間を映像(と音声)で記録してくれるドライブレコーダー。
最近では、悪質な煽り運転などから身を守る手段にもなるなど、その役割はさらに増してきています。

ところで、ドライブレコーダーで記録した映像や音声はどこに保存されているかご存じでいらっしゃいますか?
ドライブレコーダーにはSDカードが挿入できるようになっており、このSDカードに映像や音声が記録されています。(細かい規格は省略し、ここではSDカードと記載します)

SDカードは永久的に使い続けることができるとお考えの方が多いと思いますが・・・
実は違います!SDカードは消耗品です!(重要なので何度でも言います)

 

SDカードには寿命があります!

SDカードは、割れるなどといった物理的な破損とは別に、SDカードの内部が寿命を迎えて壊れることがあります。

ドライブレコーダーの標準的な記録設定(FullHD,30FPS)の場合、8GBのSDカードでは、だいたい1時間程度の記録ができます。これは、片道通勤30分(往復60分)走行するモデルで考えると、一日でSDカードの容量いっぱいに記録することになります。

このペースだと、一週間で5回、一ヶ月では20回程度、容量いっぱいの記録を行っていることになります。

SDカードの記録回数の上限は普及グレードで概ね1000回程度といわれます。
ここから計算すると、1000回 ÷ 20回/月 = 50ヶ月程度
SDカードのグレードにもよりますが、4年程度で電子的なレベルでの寿命を迎える可能性があります。

記録する時間の長さによってはカードへの書き込み回数が増え、さらに短い期間で寿命を迎える可能性があります。
しかも、全てのSDカードの書き換え上限回数がきっちり1000回とは限りません。

容量が大きいSDカードにすると、書き換え回数が相対的に減るので、その分、寿命を長くすることができますので、ちょっとしたテクニックとして知っておいていただきたいです。(ただし、使用できるSDカードの容量は、ドライブレコーダーが対応している容量までとなります。)

ポイント

・容量8GB、ドラレコの標準設定だと丸一日で容量いっぱいに記録することになる。
・このペースで使い続けると、およそ4年で論理的な寿命を迎えることになる。
・2ループ目以降の映像記録は、過去のデータの削除(削除という書き込み)と映像記録を同時に行うため、書き込み回数がかさむことがある。(余計に寿命が短くなる)
・容量が大きなカードを使用すれば、書き換え回数が相対的に減るため、寿命が長くなる。
・ドライブレコーダーが対応している容量までのSDカードを選ぶ。

 

車の中は電子機器にとって過酷な環境です

SDカードの寿命はそれだけではありません。

車の中は、夏は物が溶けそうになるほどの暑さ、冬は凍り付くような冷たさに見舞われます。
半導体であるSDカードにとっては非常に過酷な環境です。

SDカードは冷たすぎたり、熱すぎたりすると本来の性能が発揮できず、ドラレコに挿入していたとしても記録できなくなることがあります。
普及クラスのSDカードが想定している使用温度は0〜70度程度。
これに対し、車載用を謳った高耐久クラスではマイナス25〜85度程度となっています。この動作温度はドラレコ本体の動作温度よりも範囲が広く、安心して使用できます。

激安レベルのカードは、使用温度を表示していないものもあります。(激安タイプはドラレコのようなシビアコンディションでの使用をそもそも想定していません)

ポイント

書き換え可能回数や動作温度が理由でドライブレコーダーの映像が記録されていなかったりしたら、ぞっとしますよね。
ドライブレコーダーに使用するSDカードは、下記のポイントを重視しましょう。

・ドライブレコーダーに使用するSDカードは、「車載用」をうたった製品を選ぶ。
・普及グレードのSDカードを選択する場合は、リスクを自己判断の上で。
・動作温度などが明記されていない製品は使用しない。(ドラレコでの使用を想定されていない可能性が高い)

これらのことを踏まえ、万が一のアクシデントから身を守るために憶えてください。

・ドライブレコーダーに使用するSDカードは消耗品と割りきり、取扱説明書に記載されている推奨交換期間で交換する。
・定期的にドラレコ画像を再生し、正しく記録されているか確認する。怪しいと感じたら、推奨交換期間内であったとしても新しいSDカードに交換する。
・購入するSDカードは、「車載用」「高耐久」を謳ったものを選ぶようにする。(その分、お値段は高いです。格安品を選ぶ場合はリスクをよく考えて)

もう少し詳しくお知りになりたい方は、「ドラレコ SDカード 寿命」で検索してみてください。

これからドライブレコーダーを購入検討される方へ

ドライレコーダーにも「動作温度」という項目があって、この範囲から外れた場合、データの記録保証が受けられない場合があります。
格安モデルは0~50度程度だったり、そもそも、動作温度が表示されていない(論外です)ものもあります。
SDカードと同じで、万が一のときに「動作していなかった」では困ってしまいます。
ドライブレコーダーをこれから検討される場合は、各種テストをクリアした純正品か、スタッフが厳選したオススメ商品からご検討くださいね。

 

クラウド保存型のドライブレコーダーもあります

最新のドライブレコーダーなどは、本体に通信機能を持っており、記録画像をクラウドと言われるインターネット上のサーバーに保存するモデルもあります。

SDカードの寿命のことなどを気にしなくて良くなる上、車両盗難やいたずらの際にドラレコを破壊、またはSDカードを抜き取られると証拠画像も消失してしまいますが、通信機能搭載タイプであれば、そういった心配もなくなります。

全ての製品に搭載されているわけではないこと、搭載されているSIMの通信サービスエリア外だとクラウドへの保存ができないこと、通信料金の負担が必要になることなど、普及にはまだまだ課題もありますが、いろいろな選択肢からお客様にベストな選択をしていただきたいと思っています。

 

本記事は、2020年12月25日に公開したものを、現在の状況を踏まえてリライトしたものです。

ドライブレコーダーの標準的な記録画質がFullHDから4K動画になっていたり、フロント&リア同時記録、さらには360度記録になるなど、性能の進化は素晴らしいものがあります。
だからこそ、記録メディアであるSDカードの重要性はよりいっそう増しているといえます。

万が一の事態に備えて、本記事がお役に立てば何よりです。